SSブログ

愛の百年前 [コラム]

 科学の進歩は近年めざましい勢いで進歩しているらしい。タフでハードボイルドな全自動洗濯機がピーピー鳴っていやがる。洗濯が全自動だったら干したり畳んだり雨が降ったら取り込んだり、洗剤買いに行ってほしいものだが、それでも百年前に比べたら随分と進歩したものだ。もしも現代に100年後未来の誰かがタイムスリップしてきたら、言ってやりたい。「ド○えもーん、全自動洗濯機出してくれ!」きっと干したり畳んだり雨が降ったら取り込んでくれたり、洗剤買ってきてくれたりするに違いない。名前はもちろん愛妻号。洗濯機ハアハアである。1988年に「感じる愛妻号」として登場したそれは一気に全自動洗濯機の普及率を25%までぶち上げたヒット商品であった。自慢の嫁を紹介しますとか言われてソレが出てきた時にはどーしょーかと思ったもんである。そーいえば、ガンダムだって型番はRX-78とか言うくらいだから、マツダ社がRX-7の後継として開発してるかもしれない。ガンダムがロータリーエンジンで動いてるのかどうか不明だが、そんなテクノロジーの進歩である。100年前過去の誰かが現代にタイムスリップしてきたら、きっと愉快なんだろう。

 今から百年前、明治39年。夏目漱石がブイブイいわしてて、世界最初のアニメ映画がアメリカで公開されて、ラストエンペラー愛新覚羅溥儀が生まれた年である。清朝最後の皇帝にして、しがない庭師として一生を終えた最期の言葉は「チキンラーメンが食いたい」そんなエンペラーについては語ることは色々あるのだが、それよりも当時女の子ベイベーはみんな海老茶式部であった。矢絣の着物に海老茶の袴姿、そして洋靴のコンボが萌えるわけである。どうせ百年前からタイムスリップしてくるのならば、そんな女学生ベイベーであってほしい。ちなみに残念ながら、はいからさんが通ったりするのは大正時代の話で、サクラ大戦(太正12年~)がえらいことになるのは、それからしばらくした後の話である。

「これは何?」エレキギター。「これは何?」ギターアンプ。「これは何?」名作エフェクター、メタルゾーン。自慢のロックでしびれさすぜ。百年前の女学生ベイベーにタフでハードボイルドなロックンロールをお見舞いしてやったらモテるかもしれない。いくぜ100億ビート。「これ、なに?」ロック。「滝廉太郎の方がいいわ」

 百年前にそんなもんはなかったらしい。

 全自動洗濯機が、はやく洗濯物を干しに行けといっていた。

PR-はみだし情報-PR
■真夜の戯言メールマガジン版(無料)
ロックなんてまだ50年かそこら
めくるめく愛と情熱の駄目コラムブルース
http://www.gt-works.com/togami/


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

愛の理想結婚式愛の遠距離恋愛 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。